蓬莱の猫

好き勝手書くだけだよん

正解するカドSS「ザシュニナさん女の子になる」

「ザシュニナ・・・」

「なんだい、真藤」

いつものように淡々とした調子のザシュニナの声。

「ところで、お前って男なのか?」

なんとなしに聞いてみた質問。しかしザシュニナは顎に手を当て考え込む様子。

「異方に男女の区別は存在しない。あえてやるならこの肉体に男女の区別をつけることは可能ではある。真藤、君は私は男性であるべきだと思う?女性であるべきだと思う?」

「いや、お前が好きな方で構わないと思うが・・・そうか、性別まで自分で設定できるのか」

「本来なら肉体の生成時に行うべき処置であるが。生成後でもカドを使えばできなくはない。・・・そうだな、それも面白いか」

「ザシュニナ?」

「いやなに、真藤。何事もやってみろと言うではないか。この前読んだ本にも書いてあったしな」

次の日。真藤がカドを訪れるといつものようにザシュニナが本を読んでいたのだが・・・

「やあ、真藤」

無表情というより表情の作り方がわからない子供ような声で呼びかけられたのだが、今日は声がどことなく甘い。

真藤が不思議に思ってザシュニナを見ると・・・なんだか輪郭が丸みを帯びているというか。ぶっちゃけて言えば。

「ザシュニナ!昨日の今日で体を女にしたのか!?」

女の子になっていたのだ。

「驚くことではないだろう真藤。カドを使えばこのくらい可能だ。」

「・・・まあお前がそれでいいのなら構わないが。まったく。相変わらず予想外のことをするやつだな、お前は」

「なんなら君の子供を産んであげようか?」

吹き出すのは真藤さん。ビール飲んでなくてよかったですね。

「冗談だ」

ザシュニナさんは相変わらずクールに告げる。

「・・・お前はもっとジョークのセンスを学べ」

真藤さん面くらいすぎて普段の落ち着いた様子が揮発中。ザシュニナさんは気付いているのやら気付いていないのやら。

「そうしよう。ユーモアは人生において大事らしいからね。」

次の日。

ザシュニナさんは元の姿に戻ってました。

異方存在も気まぐれを起こすのだな、と思う真藤さんであった。